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〈epo’s partner〉麹の力で人と社会を元気に! 前編

2022年12月30日

砂糖不使用の自然な甘みや粒感がおいしいと好評のエポ麦甘酒。食物繊維豊富な媛もち麥®︎、豊富な栄養素を持つ石垣島ユーグレナの力が加わったみどり麹、そして国産有機米による麹だけで作り上げた、epoの自信作です。この開発に携わり、製造を担当するのは、epoのパートナーであり、有機栽培や麹菌に並々ならぬこだわりを持つ、越前有機味噌蔵 マルカワみそ。今回は、福井県越前市にあるマルカワみそを訪れ、エポ麦甘酒づくりの裏側を聞きました。

この目で確認する“真の有機”へのこだわり

国産、オーガニック、無添加(余計なものを加えていない原材料、食品添加物不使用)を信念に、みそや甘酒、麹などを製造・販売するマルカワみそは、「単なる企業のお金儲け」ではない、「生命を全うするための命の糧」としての、食の提案をしています。
「食という字は、人に良いものと書きますよね。おいしくて、本当に人に良い食べ物を作り続けるのが信条です。」とマルカワみそ専務取締役の河崎紘徳(ひろのり)さん。

マルカワみそでは、農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本に、自然界の力で生産していると農林水産省が認めた、有機JAS認証の米や大豆で、みそや甘酒を作っています。もちろん、エポ麦甘酒に使う米も国産の有機栽培によるものです。

「とはいっても、世の中の有機米はピンキリなのが実情。認証時の書類だけではわからない、有機のさじ加減もあると考えています。そこで、マルカワみそでは、契約前に必ず圃場(ほじょう・農産物を育てる場所)を見て、定期的に訪問。自社でも農園を運営しているので、圃場を見れば、本当の有機栽培かどうかがわかるんです。生産者の方の顔を見てお話しするのでも、農法への考え方がよくわかります。」

さらには、有機肥料も動物性ではなく、植物性のものを使っていただくようお願いしているとか。

「動物性肥料の場合は、豚や鶏が食べる飼料をコストなどの面から、抗生物質を含む輸入に頼っていることが多く、するとその動物性の堆肥にも影響が出てしまいます。」

有機米の中でもトップクラスを選ぶために、さかのぼれるところまでさかのぼって、安心安全な材料を選定しているのです。

マルカワみその自然栽培による、大豆畑。以前は自社で米も育てていたこともあり、農地を見れば、経験値から土壌や栽培状況がわかるそう。

雪国・福井こそのミネラル豊富な仕込み水

エポ麦甘酒の仕込みに使う水も大切です。
「良質な仕込み水が麹や甘酒の味を決める、と言っても過言ではありません。」

マルカワみそでは、日野川の伏流水、北陸の雪国ならではの雪解け水が幾重もの層で濾過された、地下水を使っています。1年ごとの水質検査をクリアし、カルキ臭や塩素消毒とは無縁の天然水です。

「興味を持ってくださった医学博士の方が水質検査の書類を見た際には、硝酸態窒素が少なく、ミネラル分が高い、国内でも誇れる上質の地下水と太鼓判を押していただきました。」

地下42mから工場内の貯水タンクへ地下水を汲み上げ、浄水器で濾過して、甘酒やみそ作りに使います。「クセがなく、すっきりした味わいが本当においしいので、従業員さんたちの飲料水としても人気です。」

強い麹菌が作るエポ麦甘酒

エポ麦甘酒作りの工程は、以下の通り。

●1日目
国産有機米を精米し、18時間浸水させます。
●2日目
浸水させた米を蒸し、100度から32度に冷まします。
自家採取の蔵つき麹菌と合わせて44時間麹室(こうじむろ)に入れます。
●3日目
麹室の中で麹菌が繁殖し、米麹ができていきます。
●4日目
みどり麹と水を加えて、湯煎で60度を8時間キープすると、麹が発酵して糖化します。炊いた媛もち麥®︎を加えて完成です。

米は前述した国産有機米を、水はミネラル豊富な地下水を、そして国産有機米に合わせる麹菌は、自家採取の蔵つき麹菌を使います。

ここで登場する、自家採取の蔵つき麹菌とは?

文字通り、その蔵に生きている天然の麹菌を自家採取したもの。空気中に漂い、自然界の秩序を守った麹菌です。
戦前のみそ蔵ではこれを使うのが主流でしたが、明治時代以降は、手間がかかる、大量生産に向かないなどの理由から、培養や薬剤処理をした市販の種麹が使われることがほとんど。
「私の知る限りでは、現在も麹菌を自家採取するみそ屋は、日本でマルカワみそしかありません。この麹菌を調べたところ、自然界に存在する4種類の麹菌が発見されました。これは、それだけ豊かなハーモニーを味わえる証。そして、温度が下がりにくいなど、麹の力強さが市販の麹種とは比べものにならないこともわかっています。
さらにエポ麦甘酒には、強い抗酸化作用を持つエルゴチオネインを多く含むみどり麹が加わるとあって、スペシャルな麹の力が発揮できると思います。」 「味わい豊かで力強い麹ですが、一点デメリットがあるとすれば、真っ白にはならないこと。エポ麦甘酒にほんのり色があるのは、この麹の色と、媛もち麥®︎の紫色によるもの。着色料を加えず、漂白していない、天然の色と捉えていただけたら嬉しいですね。」

媛もち麥®︎の粒感を生かすチャレンジングな配合

自社製品のみならず他社の甘酒製造も行う、甘酒作りのプロの河崎さんが、エポ麦甘酒の開発で最も苦労したのが、「なんといっても麦の配合バランス!」だとか。

「市場に出回る麦甘酒は、甘みがあって飲みやすいよう、そしてコスト面も考慮して、麦の配合率は5〜10%ほどが一般的。ですが、エポ麦甘酒のもち麦の配合率は稀に見る20%!『β-グルカン豊富な媛もち麥®︎を高配合でお客さまへ届けたい! 麦甘酒の限界突破をしたい!』との開発意図から、配合を何度も試行錯誤した上での最適解です。
我々も未経験の冒険といえる配合ですが、甘さ控えめで、あっさりめでおいしく飲めて、もち麦の食感や充実感が楽しめて、栄養素も最大限にお届けできる……そんな逸品ができたと思います。
麦を20%も配合するなんて、これまでの経験では前代未聞。でも、こんなにおいしくできたので、我々もいい勉強になりました。」

エポ麦甘酒をすくうとわかる麦の粒感。もち性の麦だからモチッとした食感で、飲み物でありながら満腹感が味わえます。工程の一番最後に加えた媛もち麥®︎の、優秀な食物繊維、そしてほんのり香ばしいような風味もポイントです。

有効成分を見つけ出したのち、マルカワみその伝統技術、河崎さんの苦労や工夫の上に成り立った、新感覚の麦甘酒ができたと自負しています。次回は、麹と共に生きる作り手として、腸内環境に関わる健康情報のインプットに余念がない河崎さんが考える、腸活の重要性を伺います。

profile

河崎紘徳さん

マルカワみそ株式会社専務取締役。1級みそ製造技能士。みそ屋に生まれ、世の中に有機・自然栽培の発酵食の素晴らしさ、おいしさ、楽しさを伝えるべく、麹作り、甘酒作り、みそ作りに励む。YouTubeでの情報発信も。

SNSでもepoブランドに関連する情報を発信しております。
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